出雲駅伝、全日本大学駅伝と合わせ、学生三大駅伝のひとつ。例年1月2日と3日に開催される箱根駅伝は、正月の風物詩として知られる。1920年に第1回大会が行われ、今回は第97回。前回の第96回大会は、青山学院大学が2年ぶり5回目総合優勝を果たした。 日本長距離界トップランナーの多くが、大学時に箱根駅伝を走っている。東京オリンピックマラソン代表内定の大迫傑(早稲田大学)、中村匠吾(駒澤大学)、服部勇馬(東洋大学)、同10000m代表内定の相澤晃(東洋大学)も箱根駅伝に出場。それぞれ区間賞獲得の経験を持つ。相澤は4年時(第96回)、金栗四三杯(大会MVP)を受賞した。 コースは大手町読売新聞社前(東京都)から、箱根町・芦ノ湖駐車場入口(神奈川県)までの往復で実施。往路は5区間107.5km、復路は5区間109.6km、総距離10区間217.1kmとなっている 第2区は「花の2区」と言われ、各チームがエースを投入することが多い。服部勇馬は3年時と4年時、相澤晃は4年時に第2区の区間賞に輝いている。第5区は山登り区間となり、標高差が約834m。今井正人(順天堂大学)、柏原竜二(東洋大学)、神野大地(青山学院大学)など、この区間で快走を見せた選手は「山の神」と呼ばれる。 𠮷田圭太(青山学院大学4年):10000m自己記録 28分27秒40 2年生時には、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝で区間賞の活躍を見せた。アンカーを務めた今年度の全日本大学駅伝では先頭で襷を受けたものの、区間11位と振るわず4位に後退。今回はチームの箱根駅伝連覇に向け、雪辱を期す。 名取燎太(東海大学4年):10000m自己記録 28分10秒51 昨年度の箱根駅伝では、第4区で区間2位の走りを見せた。今年度の全日本大学駅伝は最終第8区を担当。駒澤大学の田澤と先頭争いを繰り広げたものの、先着を許し準優勝に終わった。 中谷雄飛(早稲田大学3年):10000m自己記録 27分54秒06 11月に行われた全日本大学駅伝で、第3区の区間賞を獲得する快走を見せた。箱根駅伝では1年時からメンバー入りしており、2年連続で第1区を走っている。 年時から駅伝メンバー入りし、前回の箱根駅伝では第3区を走った。今年度の全日本大学駅伝では、各チームのエースが集う第8区に起用された。青山学院大学、東海大学に次ぐ3番手で襷を受けると、𠮷田と名取を競り落としアンカーとしてチームの優勝に貢献した。 今年で97回目を数える正月の風物詩、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)。本日1月2日、3日の両日、白熱のレースが展開される。前回覇者の青山学院大学に注目が集まるが、今年は“本命不在”との見方もあり、スポーツファンは例年以上に手に汗を握ることになりそうだ。  コロナ禍の感染拡大により、今年は沿道での応援に対して自粛が呼び掛けられている。多くの人がテレビ画面の前で声援を送ることになりそうだが、家族や友人で集まることも憚られる時期、ひとり観戦を楽しむケースも多いだろう。そこで知っておきたいのが、スマートフォンやPCでもリアルタイムにレースをチェックできる方法だ。  今年も地上波テレビ放送は日本テレビが担当するが、番組公式HPが非常に充実しており、テレビが視聴できない環境のファンにも優しいものになっている。テレビ中継をライブ配信するほか、ポイントを押さえた定点カメラの映像で全21チームの通過シーンを配信、ランナーの後方を走る運営管理車の位置情報を表示する「箱根駅伝速報マップ」から、随時更新されるハイライト映像まで、見どころが満載だ。  今年はコロナ禍に負けず、トレーニングを重ねてきた各大学の選手たちの姿を見て、励まされる視聴者が多いはずだ。ネット配信をうまく利用して、箱根駅伝の輝く瞬間を見逃さないようにしたい。